介護業界の一番の悩みは「人間関係」
介護業界で働く人の一番の悩み
介護業界は残念ながら離職率が低いとは言えず、むしろ数ある業界の中でも介護業界の離職率は高いです。全産業の離職率は厚生労働省の調べでは15%であるのに対して、介護業界の離職率は16.7%となっています。
では退職を決断するに至った理由について、介護の仕事を探す転職サイトなどから調べると、人間関係が原因と回答をした方が多くの割合を占めていました。つまり介護業界では働く人が退職を決断するほど、人間関係で悩む方が多いということが判断できます。ではなぜ介護業界は人間関係で悩む方が多いのかという点について見ていきましょう。
女性の比率が高いため
人間関係で悩む方が多い理由の一つに、女性の比率が高いことがあります。厚生労働省によると、施設で働く介護職員の73%、訪問介護で働く職員の88%が女性です。
このように女性の比率が高いことで、職場の人間関係に女性特有のネガティブなところが出やすくなります。感情に左右されやすいので、人の悪口を言ったり無視をしたりするといったいじめが生じやすくなります。もちろん生じやすいというだけであり、全ての職場に共通していることではありません。
働く人の年齢層が幅広い
介護業界は30代、40代でも未経験から活躍していけますし、人手不足ということもあり比較的就職しやすいという利点もあります。そのため介護業界の仕事は幅広い年齢層が活躍しているという特徴があります。
このような特徴から幅広い年齢層の方とコミュニケーションをすることになりますので、年齢が離れた人と考え方が合わなかったり話が合わないというケースが出てきてしまいます。職場によっては自分の年齢層の職員が少ないということもあるので、そういった場合には特に悩む人が多いです。
介護観の違い
介護の仕事はそれぞれ違った介護観を持つ人たちが集まって仕事をしています。この価値観が違うことによって人間関係に影響をする場合があります。
例えば歩行状態が不安定な方に対して転倒しないように車椅子の使用を促す場合と、寝たきりにならないようになるべく歩くことを促す場合があります。これは、安全確保のために車椅子を使用することも、現在の身体機能を維持するためになるべく自力歩行を促すことも間違いではありません。このようなどちらも間違っていないと判断できるケースで、職員同士の意見が対立して人間関係がギスギスしてしまうということがあります。
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